「サウナで痩せますか?」——よく聞かれる質問です。売る側としては「痩せます」と言えたら楽なのですが、先に答えを言います。痩せません。「汗で毒素を出す」も、ほとんど幻想です。それでも私はサウナを勧めています。この記事では、サウナに期待できないことと、期待していいことを、正直に分けて書きます。
「サウナで脂肪が燃えて痩せる」——これは、期待するほどの効果はありません。サウナで消費するカロリーは大きくなく、座って温まっているだけで体脂肪がどんどん減る、ということは起きません。
「汗と一緒に毒素が出る」——こちらも、科学的な裏づけの弱い話です。体の解毒を担っているのは主に肝臓と腎臓で、汗の役割は別のところにあります。
売る側がこれを言うのは損なようですが、期待とズレたまま買ってもらうほうが、よほど損です。まず「起きないこと」から、順番に説明します。
サウナのあとに体重計に乗ると、たしかに減っています。ただ、その減った分はほとんどが汗として出た水分です。水を飲めば戻ります。戻らないとしたら、それは痩せたのではなく脱水しているだけで、むしろ体に良くありません。
1回のサウナでかく汗の量は、個人差はありますが数百ミリリットル——コップ1〜2杯程度といわれます。体格・室温・入る時間で大きく変わりますが、いずれにしても「出た分は飲んで戻す」が正しい使い方です。
職人からひとこと
ショールームでも「痩せますか?」と聞かれます。私は毎回「痩せません」と答えています。それでも導入されたお客さまが後悔しないのは、最初から正しい期待で買っているからです。
汗の成分は、ほとんどが水分と少量の塩分です。「汗をかくと毒素がドバドバ出る」というイメージは根強いですが、汗から出ていく老廃物はごくわずか。体の解毒は肝臓と腎臓の仕事、というのが今の一般的な見方です。
では汗は何のためにかくのか。体を冷やすためです。サウナの汗はデトックスではなく、上がった体温を下げようとする生理反応。だからこそ、かいた分の水分補給が大切になります。サウナの前後、そして最中も、こまめに水を飲んでください。
ここまで読むと「じゃあサウナは意味がないのか」となりそうですが、そうではありません。私がサウナを勧める理由は、痩せることでもデトックスでもなく、次の3つです。
つまり「サウナで直接痩せる」のではなく、「整えることで生活を良い方向に持っていく」のが現実的な付き合い方です。痩身が目的なら、主役は食事と運動。サウナは名脇役です。
「サウナのあと、肌の調子がいい」と感じる方は多いです。これは毒素が抜けたからではなく、血行が良くなって顔色が明るく見えることと、リラックスできることが主な理由と考えるのが自然です。
注意したいのは、温まったあとの乾燥です。高温のドライサウナは肌の水分が飛びやすいので、出たあとの水分補給と保湿がいちばんの美容ケアになります。肌への当たりをやわらかくしたいなら、低温・高湿度のスチームサウナという選択肢もあります。湿度が高いぶん、肌の水分が奪われにくい温まり方です。
血行やリラックスの良さは、1回で人生が変わるようなものではありません。続けて、はじめて効いてくる類のものです。だから私は「どんな効果があるか」より「続けられるか」で考えることを勧めています。
施設に通うのも良いものですが、移動の時間と手間は毎回かかります。自宅にあれば、思い立った日の夜に入れる。この「続けやすさ」こそが、自宅サウナの一番の価値だと私は思っています。ランニングコストが気になる方は電気代のコラムに実際の目安を書きました。
導入前に一度体感したい方は、新横浜のショールーム(予約制)で実機に入れます。
KOYOは1985年創業、職人12名の会社です。販売から設計・据付・アフターまで自社一貫でやっています。長くこの商売を続けてこられたのは、できないことを「できます」と言わなかったからだと思っています。
サウナも同じです。痩せません。デトックスもしません。それでも、毎日の疲れを流して、よく眠るための道具としては、本当に良いものです。その価値に納得したうえで導入してもらえるなら、これほどうれしいことはありません。
「うちに置けるか」から聞いてください。浴室や置きたい場所の写真1枚あれば、設置できそうかどうかの見立てをお伝えできます。無理なものは無理と、正直に言います。
※本記事は一般的な考え方をまとめたものです。健康・美容に関する記述は一般に知られている知見に基づくもので、個人差があり、特定の効果を保証するものではありません。持病のある方・血圧が気になる方は主治医にご相談ください。製品の仕様は価格表・機種ページをご確認ください。具体的なご相談はこちらから。
「痩せますか」から「うちに置けますか」まで、どんな質問でも。浴室や置きたい場所の写真一枚あれば、水回り施工40年の職人が設置の可否と概算をお答えします。
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